朝食と学力

『朝食は体に良い』と言われていますが、実際にどう良いのか、朝食を食べると何が違うのか、あなたはどれほどのことを知っているでしょうか?

朝食と学力

朝食の役割〜その1〜

まず、朝食の一番の役割は夜間に消費してしまったエネルギーの補給です。

特に、脳のエネルギーとなるのはブドウ糖だけです。

身体はブドウ糖を蓄えられますが脳は蓄えておくことができません。ですから、脳は常に身体からのブドウ糖の供給が必要です。ところが、ブドウ糖は神経や赤血球のエネルギー源ともなり、夜間もずっと使われているため、朝は不足している状態になります。

そのため、朝食は脳にとって欠かせないものなのです。

朝食と脳力の関係

ここにいくつかのデータがあります。

一つ目は朝食の摂取とテスト成績の関係です。

様々な教科でデータを取った結果、どの教科も同じようなグラフになりました。朝食を食べた時は、食べない時と比べて計算能力が上がるというデータはたくさんとられていましたが、この実験により、計算のみならず、その他の脳力も朝食によって上がるということが証明されました。

朝食摂取と学力

朝食と大学進学の関係
これは大学に進学した際の偏差値を、朝食の有り無しでグラフ化したものです。ほぼ毎日摂取しているグループでは、偏差値65以上の大学に進んだ人の割合が最も多く、毎日は摂らないグループでは44以下が最も多いという結果になっています。

更に農林水産省の調べによると、朝食をほぼ毎日摂っている人は第一志望の大学に進める割合が高く、摂っていない人は第3・第4志望の割合が増えるということが分かりました。

最近の子供たちの学力低下は朝食を食べない子供の増加と深く関係があるのではないかというのも頷けます。

朝食と大学進学

朝食と仕事・生活の関係

そして脳力の問題は、当然子供だけに言えることではありません。

就職に関しても進学同様、朝食をほぼ毎日摂っている人は第一志望の会社に入る割合が高く、摂っていない人は第3・第4志望の割合が増えるそうです。

そして、それは年収にも影響を及ぼしているという研究者もいます。

仕事や生活に対する態度が朝食の有り無しで変わってくるということから想像しても、当然のことと言えるのかもしれません。

朝食と仕事・生活

活き活きと、何歳になっても自分のしたいことを楽しむには、まずは朝食による脳力アップから始めてみましょう。

脳力アップの朝食メニュー

脳のエネルギーとなるブドウ糖は、炭水化物を摂ることで補うことができます。では、朝食にパンやおにぎりを食べればいいかというと、どうもそうではないようです。

朝食にご飯・みそ汁・卵などのたんぱく質を摂取したグループと、おにぎりだけのグループ、何も食べなかったグループとで、午前中の脳の働きを調べる実験が行なわれました。それによると、ご飯以外も一緒に摂取したグループは、昼に向けどんどん脳が活性化してきたのに対し、おにぎりだけのグループと何も食べなかったグループは大差がなく、徐々に働きが鈍くなっていったという報告がありました。

これは栄養を消化吸収する際に、炭水化物以外の栄養素が必要であるということや、脳からの情報を伝達する際に使われる神経伝達物質の材料となる栄養素が、朝食に含まれているかという点に違いがあるからではないかと思われます。

朝食の役割〜その2〜
朝食を摂取すると、体温・血糖値を上げ、身体と脳を目覚めさせることができます。この目覚めが体内時計をリセットし、1日のリズムを作っていきます。

朝食を食べない人は夜更かしをしやすく、睡眠時間が短くなる傾向があるようです。そうなると益々生活リズムが崩れ、生活習慣病のリスクが高まります。

また、1日の食事の中で朝食が最も体熱生産にエネルギーを使うため、朝食をきちんと摂り、夕食を早めに軽めに摂ることで、太りにくい体質を作ることも可能です。

特にたんぱく質は消化吸収により多くのエネルギーを必要とし、1日の消費カロリーを左右するとも言われています。1日の栄養バランスを考えると、消化吸収の働きが弱まる夜ではなく、朝にたんぱく質を摂取するのは、脳にも体にもいろいろと良いことがあるようです。